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和歌と言葉
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みぎのての ゆびをほのかに ほほによせ よのひとおもう みほとけのかお 遊水
■ 2013-08-11、-14
■ これで、どうかしら、と、色紙を見せて、言う。
■ なるほど、・・・
■ この歌を作った時、もうひとつ作っていた。
あまでらの もんをくぐれば にわのべに いまをさかりと やまぶきのはな 遊水
■ もうひとつ書こうかな、と言う。
■ だったら、こんなのもあるよ、・・・
■ ふうん、でも、にわのべ、って何。なんか変だけど、・・・
■ そうか、聞き慣れないだけだろう。
■ 言葉的には、ごく普通の使い方だと思う。
■ けど、・・・
はまべ
うみべ
■ まあ、こんな言葉と同じだな。
■ でも、それは広い所をさしているじゃない、
■ ん、・・・
みずべ
まどべ
■ ・・・、という言葉もある。
■ もともと同じ用法なんだ。
■ にわのべ、は、庭の辺、ということだ。
■ 同類はいろいろある。
やまのべ
きしべ
ゆうべ
■ こんなのもある。
■ それも同じなの、なんか変だけど、・・・
■ ここまで話が進んだとき、一応、白川静著・字訓、に当たってみた。
春べ、いにしへ、のように時間についても用いる
■ ・・・、などとある。
■ まあ、そういうことだ。
■ 時間的な、夕べ、も同じ意味合いでの用法であることが分かる。
■ 言葉というものはそういうものだが、詠う人がそういう風に思わなければ、使わない。
■ 使わなければ、受け継がれない。
■ しかし、言葉の中にその意味は込められていて、誰かが、また、見つけるかもしれない。
■ ことばにこころを込める、とはそういうことだ。
あしべ
■ ・・・も、ある。
わかのうらに しおみちくれば かたをなみ あしべをさして たづなきわたる
■ こんな歌もあったな、と、あとで思いついた。
■ 変わったところでは、あるいは、・・・
しもべ
■ このことばも、感じ的には似ている。
■ ついでながら、・・・
かわべ
かわべり
へり
■ り、の使い方もおもしろいかもしれない。
ほとり
あたり
・・・