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もうひとつは、これにしようかな

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和歌と言葉  ことのは、全般

ことのはの ひとつひとつに こめられし うたのこころを しるぞたのしき   遊水

2013-09-15 筆ペン


■ 2013-08-13

■ まつのき小唄、作詞・藤田まさと

松の木ばかりが まつじゃない
時計を見ながら ただひとり
今か今かと 気をもんで
あなた待つのも まつのうち

▶ 二宮ゆき子 - まつのき小唄 - YouTube

二宮ゆき子 - Wikipedia

藤田まさと - Wikipedia

■ 当時、この歌は嫌いだった。

■ 今も、そう好きではないけれど、・・・

■ ちょっと、思い出してしまった。

▶ 守屋浩 有難や節 - YouTube

・・・、これも嫌いだった。おもいだしてしまった。

▶ 恋の奴隷 - YouTube

・・・、奥村チヨが歌っているが、歌っているだけで、もちろん、あなた好みの、が彼女のこころではない。

■ いにしえには、掛詞はひとつの知性だった。

来ぬ人を まつほの浦の夕凪に 焼くや藻塩の 身もこがれつつ

藤原定家 - Wikipedia

■ 比較するのもナンではあるが、・・・

■ 「あなた待つのもまつのうち」とマツに終始しているのと違い、・・・
■ というか、まつのき小唄の方は2番、3番とつづくからそれでいいのかもしれないが、・・・

■ 定家の方は、「まつ」から「こがれつつ」にもっていったことろがうまい。

■ どちらも男が女の心をうたっている。

■ 作り上げた歌ということができる。

■ 作者のこころ、ではなく、歌のこころ、という感じか。

■ さて、・・・

■ もうひとつは、これにしようかな、と言う。

ことのはの ひとつひとつに こめられし うたのこころを しるぞたのしき   遊水

■ ふうん、まあ、それでもいいんじゃないか、・・・

■ 実は、この歌、最初は、・・・

うたのこころ

■ ではなく、・・・

ひとのこころ

■ だった。

■ この、「ひとのこころ」、のところが何か嫌なんだけど、・・・

■ まあ、それなら、「うたのこころ」、でもいいよ、と、・・・

■ 昔の昔に作って、指摘されなければ、そのままになっていたけれど、・・・

■ 今回、書、として書いてみようかな、ということで、手直したのだ。

■ もちろん、ひとのこころ、でも悪いわけではないが、・・・

■ うたのこころ、の方がいい。

■ 歌に限らず、絵でも、映画でも、同じことだ。

■ 仮に、ゴッホの絵が好きだとしても、作者のゴッホが好きだとはいえないかもしれない。

■ 作品は、作者から離れ独立するものだから、・・・

■ 必ずしも、ひとのこころ、を知りたいわけではない。

■ もっとも、ある特定の個人のではなく、普遍的な「ひとのこころ」ではあろうけれど、・・・


■ ついでながら、・・・

後鳥羽院口伝、に、西行は「歌よみ」、定家は「歌作り」、と、・・・

山家集 - Wikipedia

■ 西行の歌の場合、分からない、ものも多いが、・・・

■ その心をつかみきれないということか。

鳥羽院御口伝、に、・・・

西行はおもしろくて、しかも、心に殊に深く、あはれなる、

ありがたく、出できがたきかたも、ともに、あひかねて見ゆ。

生得の歌人と覚ゆ。

これによりて、

おぼろげの人、まねびなどすべき歌にあらず。

不可説の上手なり

西行 - Wikipedia

■ ・・・、ということであろう。しかし、まあ、・・・

なげけとて つきやはものを おもはする かこちがほなる わがなみだかな   西行

百人一首 - Wikipedia

風になびく 富士の煙の 空にきえて 行方も知らぬ 我が思ひかな   西行

■ 西行の思いがどんな思いであろうと、・・・

■ 「行方も知らぬ」、のであれば、しょうがない。

■ 本人が分からないものをどうしようもない。

■ まあ、勝手に、悩めばいいのだ、とするしかない。

■ 悩んで、歌に詠んだからといって、心が晴れるわけでもない。

幾山河 越えさり行かば 寂しさの はてなむ国ぞ 今日も旅ゆく   若山牧水

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