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夜半鐘声客船に到る秋の旅
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■ 2014-02-25
■ 昨日も、碑の前で、読み方が分からんという老人がいた。
■ 以前、次の文章を書いた。
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漢文等、古典はよく題材にされ、皆さんなかなかおもしろく作るものである。例えば、
沙魚釣るや水村山廓酒旗の風 (服部嵐雪)
月落烏鳴霜満天寒さかな (斉藤緑雨)
これらはよく知られた漢詩をそのまま取り入れて句のにしたもので、
こんなものを俳句といっていいのかという程であるが、
遊びが勝ち過ぎているとして否定するのは俳句の精神に反するというものである。
よく知られた詩なので蛇足であろうが、どこに着目しているのか確認しておこう。
江南春絶句 杜牧
千里鶯啼緑映紅
水村山郭酒旗風
南朝四百八十寺
多少樓台烟雨仲
楓橋夜泊 張継
月落烏啼霜満天
紅楓漁火対愁眠
姑蘇城外寒山寺
夜半鐘声到客船
傍線部分である。私は後者を素材に次の句を作った。
漁り火にもえる紅葉や鐘の音
いま読むと堅い。そこで緑雨に倣いちょっと安直俳句をやってみた。
夜半鐘声客船に到る秋の旅